こちらのレビューは、一部ネタバレを含む可能性がございます。ご注意のうえ閲覧ください。
2025.07.30平成ゴジラシリーズのはじまりはじまり
良いと感じた点・楽しめた点
ゴジラ(1984)から世界観がはじまったゴジラVSシリーズの第一作目。個人的にはゴジラシリーズの中でも異色作になるのかなと思っています。
演出が独特で、ゴジラ復活までの社会的恐怖が様々な角度から描かれています。特に子供たちの絵のシーンはとてもゾッとします。
今作のメイン怪獣のビオランテのデザインもとても秀一で、悲哀と狂気を感じさせる唯一無二の存在に仕上がりです。
命を軽視してはいけないという重いテーマが提示されていて、大人の視聴にも十分耐えうる重厚感のあるシナリオなのがとてもいいですね。
音楽も素晴らしく、あのドラゴンクエストで有名なすぎやまこういち先生が作曲していらっしゃいます。ゴジラのテーマのアレンジは必聴です。
俳優陣も素晴らしい方々ばかり出演していて、特に黒木特佐役の髙嶋政伸さんがとてもかっこいい!
悪いと感じた点・疑問に感じたことなど
話が少し難解なのでついていけない人にはついていけないかもしれません。冷戦時代など、当時の時代背景もかなりシナリオに関わっているので空気感が直近の作品とはどうしても違います。
専門用語の多い堅苦しい雰囲気が苦手な人には合わないのかなと
総評・全体的な感想
記念すべき平成ゴジラの第一作目!人間のエゴから生まれたゴジラとビオランテの緊迫した戦いと、怪獣たちに包まれた哀しみが薄っすら見える名作だと思います。
豪華な俳優陣、独特な演出とカメラワーク、素晴らしい音楽とどこを切り取ってもいい要素ばかりな作品であると言えます。
ビオランテのデザインを見るたびどうやったらこんなものを生み出せたんだろう?と毎回感嘆が止まらなくなりますね。
命とはなんなのか?科学とはどうやってうまく付き合っていけばいいのか?など見た後も考えさせられるポイントがたくさんある作品でしょう。
ゴジラシリーズの中でもちょっと浮いた存在であるゴジラVSビオランテ、ぜひ見るのをおすすめしたいです。
名セリフ
勝った方が我々の敵になるだけです
ゴジラとビオランテが対峙するシーンで