こちらのレビューは、一部ネタバレを含む可能性がございます。ご注意のうえ閲覧ください。
2025.07.30【第35話「舞い降りる剣」】平成世代のファーストガンダム
良いと感じた点・楽しめた点
遺伝時操作を施して誕生した新人類「コーディネーター」と既存の人類「ナチュラル」が対立する群像劇です。
小さいころに一緒だった親友と殺し合いをしなければならない主人公の葛藤や、世界情勢の複雑さを丁寧に描いています。まだ未熟な精神の若者たちが様々な運命に翻弄され、どうやって生きていくのか?なぜこんなことになってしまったのか?など、ずっと考えさせられるような共感性の高い作りが私は好きです。
監督の福田己津央さんがロボットものが大好きなのがかなり伝わってくるので細かい描写もグッときますよ。
もちろん今までのガンダムシリーズと同じく、モビルスーツとキャラクターデザインも素晴らしいものばかりです。
キャラクターデザインに「スクライド」などで有名な平井久司さん、メカニックデザインには「機動戦士ガンダム」「タイムボカンシリーズ」の大河原邦男さんと「カウボーイビバップ」「ガンダムシリーズ」の山根公利さんが参加していらっしゃいます。
声優さんも保志総一朗さん、石田彰さん等々現在でも超人気声優ばかりが出演しているところも必聴です。
悪いと感じた点・疑問に感じたことなど
とにかく主人公が悩みまくるので、人によってはイライラすることでしょう。特に序盤の主人公は後世に悪い意味で記憶に刻んだ名言をこの世に生み出してしまったのでそこが合うかどうかという点は大きいと思います。
ガンダムの大量殺戮兵器描写の中ではかなり残虐なものもあるので苦手な方は注意です。ロボット物にしては人間の死亡シーンが詳しく描かれています。
総評・全体的な感想
当時から考えてもレジェンドのような方々が作り上げた新たなガンダム作品。
2000年初期の作品だったので、私のようにこれが初リアルタイムのガンダムだったという方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。
いまだに一話のストライクガンダムの活躍が忘れられないくらい私の好みにとても刺さる映像でしたよ。
モビルスーツ戦以外は正直子供の頃見た時はギスギスして怖いという印象でしたが、今見返すとじっくり人間の内面を描いていると再認識しました。
続編が賛否両論、主人公の問題発言など、よくネタにされて視聴を避けていた方もいらっしゃったとは思いますが、最新作の劇場版がとても素晴らしい作品だったのでまずこの第一作から見てみるのはいかがでしょうか
戦火の大地に、蘇れ!ガンダム!
名セリフ
想いだけでも…力だけでも…
新型ガンダムを受領するときのシーン