オニのサラリーマン
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コテコテの大阪弁をしゃべる、赤鬼のサラリーマン・オニガワラさんの、じごくのまったりライフ(*´ω`)

レビザル
5.0 4
  • 総合: 5.0点
  • わかりやすさ: 5.0点
  • 文章力: 5.0点
  • ストーリー: 5.0点
  • キャラクター: 5.0点
  • 世界観: 5.0点
  • 演出: 5.0点

良いと感じた点・楽しめた点

悪いと感じた点・疑問に感じたことなど

総評・全体的な感想

この不思議な絵本は、図書館で偶然見つけました。

富安陽子(とみやす・ようこ)さんの文章に、大島妙子(おおしま・たえこ)さんの絵をそえて、福音館書店から出版された「オニのサラリーマン」のシリーズです。

文章の富安陽子さんは、1959年生まれの児童文学作家。

代表作は「ムジナ探偵局」シリーズ。

「シノダ!」シリーズ。

「小さなスズナ姫」シリーズ。

「内科オバケ科ホオズキ医院」シリーズ。

など、いろいろあります。

絵の大島妙子さんは、富安さんと同じ1959年生まれ。富安さんとの共同著作は「オニのサラリーマン」シリーズ。

「やまんばあさん」シリーズがあります。

まず「オニのサラリーマン」シリーズの、第一作のあらすじを軽く紹介します。主人公の赤鬼・オニガワラさんは、じごくカンパニーの平社員。毎日愛妻弁当を持って、バスに乗ってじごくへ通勤。

「オニガワラ、おまえきょうは、なんのかかりや?」

「ちのいけじごくの、みはりやねん!」

「えぇなあ。らくちんやんか」

バスの車内でかわす、同僚のオニとの会話は、まったく平凡そのもので、オニガワラさんにとってじごくの仕事は、日常生活の一コマなのでしょう。ちのいけじごくで亡者を相手に、せっせと仕事をしていると、お昼の時間になって、オニガワラさんは愛妻弁当を食べます。すると満腹になったオニガワラさんは、ついウトウト居眠りしてしまいます。

オニガワラさんがハッ!と目を覚ますと、ちのいけじごくの亡者たちが、ごくらくから出ている糸にぶら下がって、じごくから逃げようとしているではありませんか。

これは大事件です!!!

と、ここまでが「オニのサラリーマン」シリーズ第一作の、あらすじです。だいたいの雰囲気はつかめましたか?

ここからは続編「オニのサラリーマン じごくの盆休み」の、あらすじを紹介します。

わし、オニでんねん。すんません。

じごくづとめの サラリーマン。

ことしも、お盆となりました。

じごくのかまの かまもあく

もうじゃは みなさん、さとがえり。

じごくにお盆の季節がやってきて、亡者の皆さんは、きゅうりの馬に乗ってお里に帰ります。でもこの里帰りがまた大騒動!

「おおい!きっちり ならんでいけよお!」

「じゅんばんやぞ!じゅんばん!」

「こらあ!きゅうりの馬、かじるな!」

「え?馬、たらん?

しゃあない。

にんじんでも さつまいもでも かまへん

とにかくあし くっつけとけ!」

「おおい!カボチャは あかんぞ!

だれや!カボチャの ばしゃ

のっとんのは?!」

ひと騒ぎありながら、亡者の皆さんがお里に帰った後、空っぽになったじごくでは、オニのみなさんが年に一度の、じごくの大掃除です!

「ねんに いちどの おおそうじ。こころを こめて、しっかりと。

すみから すみまで きっちりと!」

えんまさまの おことばです。

「へえーい。かしこまりました!」

えんまさまのお言葉で、じごくのオニたちの、マイペースな大掃除が始まります。この不思議な絵本「オニのサラリーマン」シリーズの物語は、富安さんがお正月にみた初夢を、元ネタにして作ったそうです。

じごくのオニといえば、本来怖いはずなのに、富安さんの絵本に出てくるオニたちは、コテコテの大阪弁をしゃべる、人間っぽくてユーモラスな存在に、感じられるのです。

そんなオニたちの、じごくのまったりライフは

「オニのサラリーマン」

「オニのサラリーマン しゅっちょうはつらいよ」

「オニのサラリーマン じごくの盆休み」

「オニのサラリーマン じごく・ごくらく運動会」

などの「オニのサラリーマン」シリーズで、楽しめます(*´ω`)

興味のある方は、シリーズ全編読んでください。

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