こちらのレビューは、一部ネタバレを含む可能性がございます。ご注意のうえ閲覧ください。
2025.07.30スクエニ裏の名作?
良いと感じた点・楽しめた点
このゲームは忌み子のような存在の騎士が村の顔である女の子をある場所に連れていく話です。この儀式は村の伝統行事のようでその内容はその儀式を行わなければ村に厄災が起こるといったもので。何十年周期で行わなければならずその同行者にはいつも忌み子がいるといい。彼らは疑心暗鬼になりながらも村の為を思って旅を始めるのでした、旅を進めるたびに途中の村で意味深な会話や噂を聞くことになります。そのため、主人公たちは不安になりますがもう自分たちが帰る場所はないのだと悟るしかないのでした。仕方がないことはこの世にいくらでもあるということがこのゲームからは伝わってきます。彼らは何を選択し何を成すのか、自分で考え自分で行動することの難しさが現実に落とし込みに来ているものがあると思います。昔ながらのドットで作られた世界とは裏腹に重い話が雪のように切なく散ります。
悪いと感じた点・疑問に感じたことなど
このゲームの悪いところを言うとするならば最終面のダンジョンの通らなくていい外周にいる黒い騎士が強すぎてお話になりません。黒い騎士の正体はゲームクリアからの考察で考えると面白いですがそもそも強すぎてスルーするのが正解かのような配置になっています。その後も普通の敵も強いので明らかにここは違うぞ感を出してきます。謎解きもあるので並行して回復アイテムも消耗してしまいます。
あ、あとヒントが少ない。
総評・全体的な感想
タイトルを回収するための物語なのですが途中の会話やサブミッションでの登場人物の立ち位置で真相とタイトルの意味が最後に伏線回収してすっきり終わる展開が切ないです。
選択肢によってはマルチエンディングになるようなので複数周回するのも理解度を上げるうえではお勧めです。
人間の感情、行動、地域の風習。様々な要因が折り重なっていくスクエニのやりたかったことを実現させたゲームだと僕は思います。
キャラクターデザインが個人的にはドットなので安心します。かわいくて好きです。
風習によって人生が左右されるのも現代では稀ですがまだあると思うのでそういう意味でも少しリアリティが醸し出されている部分がこのゲームを引き立たせているのかと思います。