こちらのレビューは、一部ネタバレを含む可能性がございます。ご注意のうえ閲覧ください。
2025.07.30新たなシリーズの起点【ネタバレを含む!】
良いと感じた点・楽しめた点
・映像の進化:旧作シリーズからのリブート現代の最新技術により、綺麗になった映像技術でチンパンジーの生態の変化がリアルに感じられる。
・キャラクタ-の関係:神経学者のウィルと試験薬の実験体の子供だった『シーザー』の関係性がとても丁寧に描かれていて、両者共に感情移入がしやすくなっていて、見ていても気持ちが揺さぶられ飽きなくて良い。何よりもチンパンジーに感情移入したのが不思議で、この作品の脚本などが改めて素晴らしいものだと思わされたところ。類人猿特有のコミュニケーションもしっかりとつかんでおり生態の勉強にもなる。
・アクション:人間並みの知能があるからといって人間らしい動きで、戦うのではなく本当の類人猿(チンパンジー・オラウータン・ゴリラ等)の動きで知能が発達したらこう動くだろうという表現をリアルに表現していてとても驚いた。例:人間→パンチ。チンパンジー→上から下へ拳をグーにして叩くのが基本の格闘スタイル等。
悪いと感じた点・疑問に感じたことなど
・主人公は本当にチンパンジー?:CGなので仕方がないとは思いますが、いくら人為的脳が発達したとは言え、見た目が純粋なチンパンジーには見えない、見た目だけだと現在CGでイメージ像がある『アルディピテクス・ラミダス』寄りに見える。見た目の進化は映画とは言え早すぎると思う。
・暴動した彼らへの対処:後半のシーン警察で類人猿達の暴動にあたっていたけど、アメリカなら州兵や軍も動かしてもいいのではないかと思った。その後逃げられた彼らを追うこともせずに放置。最後の最後はもう少し深掘りして欲しかった。
総評・全体的な感想
総じて、『猿の惑星:創世記』は映像、キャラクター描写、アクションのすべてにおいて高い完成度を誇る作品であり、猿と人間の関係を深く考察させる内容になっています。技術的な進化を感じさせる一方で、物語に対する掘り下げが今後の続編でどう展開されるのかが楽しみです。
名セリフ
「ボクはペットなの?」
シナプスが活性化し、人間と同等の知能になったチンパンジー、『シーザー』が手話で質問した時。