こちらのレビューは、一部ネタバレを含む可能性がございます。ご注意のうえ閲覧ください。
2025.07.30「教えて。 僕の中に…誰がいるの?」
良いと感じた点・楽しめた点
・深いテーマ性:『東京喰種』は、人間と喰種の対立を通じて、存在意義や自己認識といった深いテーマを掘り下げています。キャラクターたちの葛藤や成長がリアルに描かれており、観る者に強いメッセージを伝えます。
・キャラクターの魅力:主人公のカネキ(金木研)や、喰種の中でも複雑な背景を持つキャラクターたちが魅力的です。彼らの心情や関係性が丁寧に描かれており、感情移入しやすいです。
特にヒロインにあたる、トーカ(霧嶋董香)が冷淡な目付きと乱暴な言葉遣いが印象的であり、優しい一面には視聴者の心を奪われるぐらい魅力的で、私個人一押しのキャラクターであって更に作品を楽しませていただいています!
・ビジュアルと音楽:アニメーションのクオリティが高く、戦闘シーンや雰囲気の演出が非常に印象的です。また、原作者からのこだわりリクエストもあって、音楽も作品の雰囲気を引き立てており、特にオープニングテーマ:凛として時雨 「unravel」が多くのファンに愛されています。カラオケでも必ずランキングに入る程の名曲です♪
悪いと感じた点・疑問に感じたことなど
・タイトルだけで損:初見でタイトルの「喰種」という単語を見て危うく0話切りしそうになったことがありました。
・ストーリーの複雑さ:物語が進むにつれて、キャラクターや勢力が増え、ストーリーが複雑になりすぎると感じることがあります。特に後半は情報量が多く、理解が難しい部分もありました。その為何度も視聴される事をお勧めします。
・キャラクターの扱い:一部のキャラクターが突然退場したり、あまり深く掘り下げられないまま終わってしまうことがあり、その点が残念です。特にお気に入りのキャラクター(トーカさんもっと深ぼれる)に対する描写が不足していると感じることもありました。
・耐性がない人注意:テーマがテーマですので、グロテスクな表現からは回避が不可です、なんも前触れもなく突然のグロ要素が来ることもありますので、特にお食事中での視聴はお勧め出来ません!
・結末についての賛否:結末が賛否を呼ぶ要素があり、特にカネキの最終的な選択については、視聴者によって評価が分かれる部分です。もう少し明確な解決や描写があれば良かったと感じる人も多いでしょう。
総評・全体的な感想
『東京喰種』は、単なるホラーやアクションに留まらず、深いテーマ性を持った作品です。人間と喰種という二つの存在が対立する中で、自己アイデンティティや社会との関係を探求しており、視聴者に多くの思考を促します。
全体的なデザインも洗練されていて作品への無駄を感じさせない雰囲気もありますし、それにあたってOP・EDの作りもBGMや映像を含め他の作品との圧倒的差を感じる程の完成度です。
キャラクターたちの葛藤や成長は感情的で、多くの人が彼らに共感できるポイントが多いです。特にカネキの変化や彼を取り巻く人々の物語は、視覚的にも聴覚的にも魅力的に描かれています。ただ、ストーリーが進むにつれて複雑化し、キャラクターの扱いにおいて不満が残る部分もあります。
全体として、『東京喰種』は独特の世界観と緻密なキャラクター描写で多くのファンを魅了しました。少し難解な点もありますが、それが逆に作品の奥深さを増しており、繰り返し観ることで新たな発見がある作品と言えるでしょう。好き嫌いが分かれる作品ではありますが、一度は視聴してみる価値があると強く感じます。
名セリフ
「分からないんだ……僕はみんなを守りたい……僕は、僕の大事な人を奪われたくない。だから……強くならなきゃいけないんだ」