こちらのレビューは、一部ネタバレを含む可能性がございます。ご注意のうえ閲覧ください。
2022.12.01【第1巻】飛鳥了のキャラクターは1巻がいちばん好きかも
良いと感じた点・楽しめた点
※私の手元にあるのは講談社漫画文庫版です。
何度も読んでいる漫画ですが、結末がわかっていようが、前回読んだ時から時間が経ちすぎて細かいところを忘れていようが、何回読んでも同じように引き込まれるのでお気に入りです。
今回再読したときは、前回が数年前だったようで内容をいい具合に忘れていて、新鮮な気持ちで読めました。人間の忘れる機能便利です……。私がデビルマンを見たのは、漫画よりもアニメのほうが先で、最初のTVシリーズのアニメの再放送だったと思います。基本的に親が「ちょっと……」と思われる作品はチャンネルを変えられていたので、年齢的にはリアタイでも見ていた記憶がなかったりするのですが、後年になって、同時期の作品でもまったく視聴した記憶のないものと記憶のある作品があるのに気づいて、どうやら親が観たかった作品はチャンネルを変えられずにいっしょに見ることができていたようだ、ということに気づきました。
ということは、私の親もデビルマンは好きだったようです。
漫画をはじめて読んだときはだいぶ後の大人になってからで、そちらはまったく読んだ記憶がなかったので、ということは原作漫画は生家にはなかったか、子どもの手の届かないところに保管されていたんでしょうね。デビルマンは原作マンガとTVアニメが並行して展開していたので内容がだいぶ違うということを後で知って驚きました。
どちらが好きかというと、実はTVアニメのほうは小さすぎたのでよく見ていた記憶はあるのですが内容に関してはほとんど記憶にないのであまり比較はできていません。でもアニメ版は正義のヒーローものという理解はあったので、大人になって漫画を読んだときは「なにこの複雑怪奇なお話は!」ということで、だいぶ混乱しました。
1巻は前半がのどかな学生生活なのに、とても主人公と親しいとは思えないような、不穏な雰囲気の友人「飛鳥了」が出てきて、話し始めたら言っている内容がぜんぶ不穏で、主人公と友人なら高校生なのにおそらく学校に行っていなくて、16歳でなぜか車を運転していて、持っているものまで物騒で、表情も高校生とは思えないほど老けていて、そこからの展開はさらに物騒どころの騒ぎではないので、「これで少年マガジンで連載してたの!!!!」と圧倒されてました。ということは当時は小学生くらいの子も見てたんですね……。私がリアルタイムで小学校低学年のころに見ていたらどうだったろう、と思いました。いまでも怖くて二度と開けなかったのではないでしょうか……。たしか昔のドラえもん映画に、エリマキトカゲのロボットのような小さな異世界の生き物が出てきたような記憶があるのですが、それを一瞬見ただけでもながいことトラウマで、こわすぎて二度と見たくないなあ、と思っているような子どもで、私は小学生低学年のころはほんとうにちいさな子ども向けのほのぼのした本しか見ていなかったと思うので、耐えられなかったのではないかと思います。
悪いと感じた点・疑問に感じたことなど
この漫画は何度も読んでしまう漫画で、大掃除や模様替えのときに出てきたら毎回「キケン!」「読んじゃだめ!」と思いますが読んでしまう漫画です。
総評・全体的な感想
まず表紙を見て驚いたのが、マンガのデビルマンは青くなくて、キリッとしてなくて、ベルトもしてなくて、デーモニックなデザインのヒーローではなく、もっとずっと悪魔寄りというか人間から見たらどう見ても悪魔な容貌のデザインなのか、ということでした。個人的に怪物系のデザインもすきなので、いろいろなデーモンが出てくる場面も隅々まで見られてよかったです。あと、まだ1巻なのに相当凄惨なシーンが連続しますが、「漫画だから白黒で良かった」とも思いました……。
名セリフ
あっ おれ そのことばには弱いな・・・・
飛鳥からデーモンの話を聞いておもわず病院に電話をかけようとしたが「親友のおれのことばが信じられないのか!」と言われるシーン