こちらのレビューは、一部ネタバレを含む可能性がございます。ご注意のうえ閲覧ください。
2022.11.29舞台で見られなかった「懲戒の部屋」目当てで読みましたが「蟹甲癬」が面白かったです
良いと感じた点・楽しめた点
ホラー系のお話がたくさん入った本でした。怖い「人間」、怖い「歌」、怖い「病気」といった、いろいろな恐怖を扱っていて、ふだんホラー系というより小説自体をあまり読まない私にとっては、良い刺激になりました。
悪いと感じた点・疑問に感じたことなど
「走る取的」など、一部の作品ですこし特定の職業の人に対する偏見を抱いてしまうような気がしました。このお話はそもそも主人公が軽い気持ちで人を侮辱したのが原因で、容赦ない報復をされ恐ろしい思いをして破滅するというストーリーなので、教訓的な面もあると思いますが、追いかける側の気持ちはあまり描写されていなくて、純粋な怖いもの見たさでも楽しめる作りになっているので、読者の受け取り方が問われるのかなと思いました。
総評・全体的な感想
この本を読んだのはちょっと前なので、感想の記憶がちょっと薄れたところで書いてます。感想は寝かせないですぐに書かないとだめですね。
この本を手に取ったきっかけは、タイトルにもなっている「懲戒の部屋」の劇をとある劇団が上演していて、私はこのお話で主演をする俳優さんが見たかったので、本当はこの舞台のほうを見たかったのですが、上演が終わってからその情報を知ったので、せめてお話の内容だけでも知りたいな~、と思って軽い気持ちで手に取ったのです。内容を読んでみて思ったのは、
「えっ、この内容を舞台でやったの?????????????」
でした。
「懲戒の部屋」はだいぶ前の作品ですが、痴漢冤罪で怒り狂った女性の集団に虐待される男性の話で、まったく想像してなかったのですごい内容でびっくりしました……。
同じ本の他のお話だと、「蟹甲癬」がこわいのにユーモア?があって好きでした。「おじいちゃんのほっぺた」を食べたがって泣き喚く子どもとか、ちょっと面白かったです。